CoronaSDKセミナーに参加してきました。

本日、六本木ヒルズ 森タワーにあるGREEセミナールームで開催された
Corona SDKセミナーに参加してきました。
http://atnd.org/events/13525


◆ Coronaや講師(@ymmtnyさん)の自己紹介
・Corona SDKは、元AdobePhotoshopとかの中の人をやってた人が作った。
・その関係で使われている言語は、おもにLua
・BubbleBallがヒットしたことによってDL数が格段に上がった。
・簡単なコーディングでパワフルな動作が可能。


・Coronaは、記述したコードを一度Ansca社のサーバにアップロードした上で変換し、
 iPhone/Android用のアプリケーションバイナリを作成する仕組みになっている。
 ※デバッグするだけならば、サーバーアップロードは不要でシミュレータ起動が可能。
・現状、Windows版ではAndroid開発オンリーとなっている。
Mac版では双方の開発が行える。


・個人端末上で開発するだけならば無料だが、マーケット上で公開するための
 バイナリを作成するためには年間ライセンスを取得する必要がある。($349)
 ライセンスは、いいアプリができた時点で購入すればよい。
サードパーティー製の作成補助ツールもいろいろと出てきている。
 (Corona Project Manager / SpriteDeck / SMFSheetなど)


ActionScript2.0と似ているところが多いため、Flashアプリ開発者などは
 特に入りやすいかもしれない。
・4/23に大阪でもセミナーを開催する予定となっている。
・5行で物理演算が作れるビデオの紹介など(会場で見たものは、日本語字幕だった)


◆ サンプルコードの紹介や、Coronaシミュレータの説明
・ダウンロードしたCoronaフォルダ内には、「SampleCode」フォルダに様々な
 ゲームが保存されている。
・Window→ViewAsメニューから、対象となる機器を変更できる(iPhoneからNexusOneなどまで)
・File→Openでmain.luaファイルを開くことでプログラムも切り替えられる


◇ SpriteDeckについて
・AdobeAirで作られたアプリケーション。 感覚としては、InterfaceBuilderのように
 気軽にアプリケーションを組み立てることができる。
・また、IBとは違ってExportすることでソースコードを出力するため、後ほど
 レイアウトや動作の直接編集も可能。
・右端タブ(INSPECTOR)でCoronaSDK2.0を CoronaSDK 2.0 with Physicsなどにすることで
 物理演算を伴ったプロジェクトを出力できる。


※物理演算を伴ったプログラムが作れるといっても、パラメータの単語などは
 やはり専門用語になるためそのあたりについては当然理解が必要。
※たぶん、これ課金しないとSpriteDeck用のレイアウトファイルが保存できない。


◇ TextWrangler
・テキストの編集用ツール。 別に普通のテキストエディットでも作れる。
・講師の人はBBEditというこれの課金版を使っているらしい。


JavaプログラマーのためのAnsca Corona入門
・印刷された紙だが、冊子を貰った。
 Coronaの初歩的な操作方法や関数、その他解説が日本語で載っているため
 かなり役に立ちそう。 これだけでも行った価値があるかも?


◇ Director class
iPhoneライクなアニメーションをさせるためのサンプル集。
 http://developer.anscamobile.com/code/director-class-10
 こちらからダウンロードが可能。ツール系作成時に役立ちそう。


◇ その他
・「Corona Simulator」と同じ場所にある「Corona Terminal」を立ち上げておくことで
 luaプロジェクトをシミュレータで開いた時などにエラーが発生すると出力することが出来る。
 また、print分などを利用すればこちらに文字列を出力できるらしい。
 プログラムはCorona Terminalを立ち上げたときに立ちあがったシミュレータで実行すること。


Retina対応などについては、解像度の高い端末に合わせて画像を用意して表示するように
 しておけば、サーバー側で変換する際に端末に合わせて最適化してくれる、はず。



Flash開発者のCoronaSDK入
・株式会社デザイニウム 前田さん
・最近では、Webサイトよりアプリを作ってほしいという案件が多い。
・TWIN STRIKERというアプリを開発。


・CoronaSDKはゲームなどの動きが多いものを開発するのに適している。
・審査は特に問題なく通る。
iOS/Android版だけに限らず、場合によってはFlash版まで作成可能。


FlashActionScriptをやっていた人には良い。
 ActionScript2.0に近いため、大半が置換で対応できる。
・途中までFlashで作っていても、問題ない。


ActionScriptからCoronaに変換する際に注意が必要なのは、
 - 関数を使う前に宣言しなければいけない。
 - movie clip → groupでの深度の管理には工夫が必要
 - 大抵は置換で解決できる。

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なかなか良いセミナーだったと思います。


質問したおかげでTerminalでのデバッグログ出力や、Retinaについても懸念点が解消。
懇親会には参加せずに帰りましたが……勉強会とかで接点がないので
交流の場に飛び込んでいけない、ものすごいチキン。 改善しなければ。


私は逆にスクリプト言語は不慣れなので、活用しようと思うと
結構頭の中を切り替えないといけませんが2D物理エンジンが必要な
アプリを作る際には利用することを検討してみても良いかも。
約30,000円の出費はかかりますが、工数がたとえば1週間も減らせれば全然元は取れますしね。